ナレッジの伝達者がチーム間の情報共有を活性化 ― (3)遠隔移転
5つの知識移転(3)「遠隔移転」
こんにちは。
ナレッジリングのマーケティング担当の池田です。
前回の「近接移転」は、チームからチームへ定型的なナレッジを移転する手法でした。
3回目は「遠隔移転」についてです。
遠隔移転とは?
遠隔移転とは、
あるチームが得たナレッジを、同じような業務を行う別のチームで利用することです。
チームからチームへの知識移転という点では近接移転と同じですが、移転される知識と業務の性質が異なります。
“遠隔”とはその違いを表現していますが、少々わかりづらいかもしれませんね。
詳しくはこの後で説明していきます。
暗黙知のため非定型業務に向いている
遠隔移転の対象となるのは、以下の2点です。
・知識が暗黙知であること
・業務が非定型的であること
例えば、業務マニュアルを作成する場合、自分の経験を取り入れようとすると定型的なマニュアルでは伝えきれないと思うことはありませんか?
この時、マニュアル化できる部分は定型業務であり、自分の経験の部分は非定型業務から生まれたもの、と分類できるかと思います。
チーム双方の意見交換が新しい知識を創造する
前述のように、扱われる知識が暗黙知のため、知識移転の手段としては、ナレッジを持つメンバーがチーム間を移動しながらナレッジ共有することが推奨されています。
物理的な移動を繰り返す中で、意見交換が頻繁に行われることとなります。
そのため、知識の移転は一方向ではなく双方向で発生します。
そうすることで、最初は知識の提供側であったのが、移動先チームの有益なナレッジの受け取り側にもなります。
また、意見交換が行われることで、どちら側のチームにもなかった新しいナレッジを発見できることもあります。
似たような業務をしているチームだとしても、組織が違えば文化も異なりますので、その違いが新しいナレッジの発見につながるのではないでしょうか。
メンバーが組織を移動してナレッジを共有するという手法についてですが、状況や業務内容によっては、ナレッジ共有ツールを利用してもよいのではないかと思います。
例えば、全国に支店がある場合など、物理的な移動は時間とコストが掛かりますのでナレッジ共有ツールで代替するという方法です。
これは私の勝手な推測ですが、ディクソン氏が「5つの知識移転」を提唱した当時はナレッジマネジメントに特化したITサービスが存在していなかった可能性があり、氏もそのような発想になかったのかもしれません。
物理的に距離がある中でのナレッジ共有になりますので、こちらの方が「遠隔」という言葉がぴったりなのでは?(笑)
とは言え、暗黙知を伝えるには、より直接的な方法の方が適していることは確かですので、業務の中でリアルとITを上手く使い分けたいものですね。
次回は「戦略的移転」についてご紹介します。
※次回の投稿はこちら↓
ナレッジのスペシャリストが組織の未来も変える!? ― (4)戦略的移転
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