医療業界を脅かす「2025年問題」 解決の鍵は情報共有にあり
こんにちは。
ナレッジリングのマーケティング担当の池田です。
コロナウイルスが流行し始めた頃、弊社のナレッジ共有サービスに対して、
医療に関連する業界のお客様からのお問い合わせが増えた時期がありました。
それはつまり、コロナをきっかけに医療現場の情報共有に対する課題が表面化した、とも受け取れます。
そこで今回は医療業界に注目し、業界が抱える課題と、情報共有を効果的に実現するための対策について
2回に渡り考察してみたいと思います。
医療業界の課題の根源である「2025年問題」
医療業界と一口に言っても様々な分野に細分化されるため、細分化された数だけの課題があります。
また、場合よっては同じ業界内でも職種などにより全く異なる課題を抱えている場合もありますが、
ここでは厚生労働省など統計データが取れている分野を中心に考察を進めていきます。
まず、医療業界にとって切実な問題として言われているのが「2025年問題」です。
人口の多い「団塊の世代」と言われる世代が2025年までに75歳以上の後期高齢者となることで、
医療現場への負担が深刻化することが懸念されています。
更には近年のコロナウイルスの流行により、医療業界の課題は更に増幅したと言えるかもしれません。
弊社にお問い合わせいただくお客様は、コロナが原因で課題が表面化したというケースが
ほとんどですが、2025年問題は日本全体の大きな問題であるため、必ずしも無視できるものではない
のではないでしょうか。
一言で言ってしまえば、これらの課題の根底にあるのは「人手不足」ということになりますが、
課題解決の鍵を握るのがIT化であり情報共有です。
なぜなら、ITによって対応スピードを上げ、情報共有によって作業効率を上げることで
人手不足の課題をカバーできるからです。
医療業界が抱える具体的な課題とは
それでは、2025年問題が医療業界に引き起こす課題を具体的に見ていきましょう。
それに加えて弊社のお客様の声も踏まえ、医療に携わる現場のお悩みに向き合ってみたいと思います。
【課題①】超高齢化社会の到来による患者の増大
高齢者が増えるということは疾患を抱える可能性のある人が増えるということです。
医療機関を受診する患者が増えれば、医師・看護師の業務量が増えることはもちろん、
診療報酬の請求など医療事務の現場にもその負担がのしかかります。
そうでなくても、現在はコロナウイルスの対応で想定以上の負担を強いられている医療現場も
多いことと思われます。
無駄な作業を排除するなどして業務効率を高め、1人の患者にかけられる時間を増やすという
ことが必要なのかもしれません。
【課題②】必要とする人材に対する採用難
2025年問題は、出生率低下による労働力人口が激減し労働量不足になることも
問題の一つとして抱えています。
人材支援を行うパーソル総合研究所によれば、2025年には583万人もの労働力が不足するという
試算も発表されています。
そのため、医療業界内のみならず、他の業界とも激しい人材獲得競争が繰り広げられることが
予想されます。
特に医療業界は、医師・看護師・技師などの国家資格が必要な職種が多いため、
人材獲得は超困難と言えるのではないでしょうか。
採用以外の打開策の検討が必至です。
【課題③】業界全体の需要の拡大
コロナウイルスの流行が始まってから弊社へのご相談の中でよくお伺いするのは、
「お客様からのお問い合わせや取り引きが急激に増えているが、既存の社員だけでは対応しきれず、
人を増やそうにも追い付いていない。」
というものです。
弊社にいただくのは、医療用品のメーカーや販売を行うお客様からのお問い合わせが多いため、
置かれている状況は医療業界のメインストリームとは多少異なるかもしれません。
しかしながら、コロナウイルスが医療業界に与えたインパクトは非常に大きく、
医師や看護師など最前線に立つ医療従事者でなくても、医療に携わる現場であれば
需要は増えているという企業の方が多いのではないでしょうか。
外的要因に左右されず安定的に事業を運営するための仕組みが必要と言えます。
医療業界の課題対策の鍵は「情報共有」の強化
以上、医療業界が抱える3つの課題をあげました。
繰り返しになりますが、これらの課題に共通するのは「人材不足」であり、
その結果、1人にかかる作業負荷が高いということが言えるでしょう。
作業の負荷を減らすには「作業を複数人で分担する」または「1人あたりの生産性を上げる」の
いずれかとなりますが、そもそもの課題が人材不足であるため、作業を分散させることは困難です。
そうなると選択肢は一つ、生産性を上げるしかありません。
また、医療の最前線に立つ現場は常に生命と向き合っており、一刻一秒を争うため、
的確な判断による素早い対応が重要になります。
これらの課題に立ち向かうには、ITによる「迅速な対応」と、情報共有による「生産性の向上」の実現
が必要となります。
つまり、ITツールを活用して情報共有を強化することが、医療業界の課題対策として有効である
と言えるのではないでしょうか。
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