DXは解決策?製造業を悩ませる情報共有における課題とは
こんにちは。
ナレッジリングのマーケティング担当の池田です。
弊社には、業界を問わずさまざまなお客様から社内の情報共有に関するご相談をいただきます。
その中でも最近、比較的お問い合わせが増えてきていると感じている業種が製造業です。
そこで今回は、製造業の現場には情報共有に関してどのような課題があるのか、
またその対策法について2回に分けて解説していきたいと思います。
製造業が抱える課題の背景にあるものとは?
業界特有の慢性的な課題と、市況やトレンドなど世の中の情勢によって浮き彫りになる課題は、
製造業に限らずどの業界にもあるものです。
ここ最近の情勢の変化と言えば、コロナウイルスの流行です。
製造業も影響を受けた業界の一つであり、中にはビジネスタイルを大きく変更したという企業もある
のではないでしょうか。
経済産業省・厚生労働省・文部科学省が共同作成する「2021年版ものづくり白書」によれば、
ニューノーマルにおける日本の製造業の生き残りに向けて、政府が注目する3つの分野に
「レジリエンス」「グリーン」「デジタル」が掲げられています。
3つめの分野に「デジタル」とありますが、コロナウイルス流行以前より、政府は製造業における
DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進していました。
しかし、ここにきて更に強化しようとする向きがあり、補助金制度を充実させようとしています。
そのため、さまざまな課題を解決するために、ITツールへの投資を真剣に考える製造業の企業も
増えてきているのではないでしょうか。
課題の一つには「情報共有」が含まれており、それが理由で、製造業のお客様からのお問い合わせが
最近増えているのかもしれません。
製造業が抱える情報共有に関する課題
それでは、製造業が抱える情報共有の課題にはどのようなものがあるのでしょうか?
お客様が口々におっしゃるお悩みを、大きく分けて3つ、ピックアップしてみます。
【課題①】技術継承ができていない
「ノウハウが蓄積されていない」とのお悩みはどのお客様からもよく聞きます。
技術力のあるベテラン社員が急に退職してしまったり、担当者が急病で倒れてしまったりすると、
情報共有に対する備えがなければ現場が混乱するであろうことは容易に想像ができます。
特に現在はコロナウイルスの件もあり、突発的に担当者が不在となった場合の不安を語るお客様も
いらっしゃいます。
「ものづくり」の現場である製造業は、これまで“人”によって成長してきました。
しかし、技術者の高齢化と少子化に伴う人材不足などが原因で、次の世代に技術を継承できない
状態が長らく問題になっています。
また一方では、テクノロジーの進歩により機械化が進み、人に頼らなくても安くて良質のものが
量産できる時代になりました。
これにより希少な技術力を持つ人材が重宝され、企業の競争力が高まる中、人材の流出を抑えられず、
他社に技術を奪われるという事態も発生しています。
これらの問題をクリアするためには、人に頼らない、組織への技術の蓄積と人材教育が必要です。
そしてこれらはITツールを活用して、より効果的に推し進めることができます。
【課題②】口頭や紙媒体でのやり取りが多く無駄や漏れが発生している
デジタル化がほとんど進んでいないお客様によくあるお悩みです。
デジタル化できていたとしても、ファイルの保管場所がわからず探すのに時間が掛かってしまい、
過去のファイルを参考にしたいのにもかかわらず、しかたなく一から見積書を作成する、図面を引く、
ということもあるようです。
また、管理を紙で行っているため、顧客からの問い合わせやトラブルが発生した時に
必要な資料をすぐに手元に取り出せず、対応に困ったということもよく聞く話です。
このような課題はITツールを効果的に取り入れて情報共有を行うことで、
劇的に改善する可能性があります。
前述の通り、政府はDXを推進していますが、現実には道半ばというよりまだ入り口に立ったばかり
という気がします。
実際に、「2021年版ものづくり白書」の中で、「製造事業者に限らず、多くの企業においてDXの
取組は未着手又は一部での実施にとどまっている。」と分析しています。
デジタル化が進まない理由には、人材の高齢化で新しいやり方は腰が重いと感じる世代が多いという
ことも一つありそうです。
まずは身近で実感しやすい部分から着手し、DX改革と合わせて意識改革も必要かもしれません。
【課題③】関係部門や取引先とのやり取りがスムーズでない
製造業では、製造過程で本社と工場など社内の多くの部門と接する機会があったり、
発注内容の確認や開発の進捗状況の確認など外部の関係者とやり取りをする機会も
多いのではないでしょうか。
遠隔でのやり取りにはメールを利用しているというお客様がほとんどなのですが、
担当者間のやり取りだけで終わってしまい関係者に情報共有されずじまいになっていたり、
情報を取り出すにも過去に遡って確認するという作業が発生してしまいます。
このようなお悩みを持つお客様からのご相談には、もちろん効率化を図りたいという
意図がありますが、もう一つには関係者の良好な関係を保ちたいという思いがあります。
お互いの関係性がものづくりにも影響を与えるため、コミュニケーションを最も重要な
要素として考えるお客様も多いということなのでしょう。
こちらの課題もITツールを上手く活用すれば解決の糸口がつかめるはずです。
以上、製造業の現場が抱える情報共有の課題について、弊社のお客様の声を元に考察してみました。
製造業においてDXの推進は無視できない要素のようです。
少なくとも製造業の企業にとってはデジタル化・IT化が喫緊の課題であり、
情報共有を行う上でも重要であると言えそうです。
次回は、これらを踏まえて、情報共有の課題に対してどのような解決法があるのか、
詳しく説明していきます。
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